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MEO会社がAI検索対策を商材にする方法|店舗のAI調査データで見る、計測・分析・改善提案のつくり方

お店から「ChatGPTで調べても出てこない」と相談されたとき、Googleマップの順位レポートだけでは答えられません。AIがすすめる店と、マップの上位の店は、ほとんど重ならないからです。MEO会社がAI検索対策(LLMO対策・AIO対策とも呼ばれます)を商材にするには、計測・分析・改善提案の3段階が要ります。この記事では、店舗を対象にした独自の調査データをもとに、それぞれで何を見るか、自社で作るか自社の名前で出せる仕組み(OEM)を使うかの判断材料をまとめます。

執筆:押味 学(SPOT-ONE代表)公開:2026年10月21日

お店の相談は「マップの順位」から「AIに出るか」に広がっている

AIがすすめる店と、Googleマップの上位の店は、ほとんど重なりません。

SPOT-ONEが2026年10月9日に横浜の工務店で調べた結果です。「横浜でおすすめの工務店を教えて」など5つの質問を、3つのAIに各3回ずつ聞き、AIがすすめた店と、Googleマップで「工務店」と検索したときの上位10件を照らし合わせました。

AIすすめた店うちマップ上位10件
OpenAI30店2店
Gemini24店1店
GoogleのAIモード15店1店

出典:横浜の月次調査 2026年10月(10業種×3つのAI×5問×各3回、有効回答450件)。OpenAIはOpenAI API(Web検索あり)、GeminiはGemini API(Google検索とGoogleマップを使用)で質問しています。

工務店に限った話ではありません。10業種・30調査(2026年10月2日、回答1,350件)でも、AIがすすめた店のうちマップ上位20件に入っていたのは、OpenAIで19.6%、Geminiで24.0%、GoogleのAIモードで30.7%でした(3つのAIの推薦はどれだけ重なるか)。

つまり、「マップで上位だから、AIでも紹介されているはず」とは言えません。MEO(Googleマップでの集客対策)の順位レポートを毎月出していても、お店から「AIではどうなの?」と聞かれたときに答える材料がない、という状態が起きています。

AI検索対策を商材にするときの3段階

計測だけでは「で、何をすればいいの?」に答えられません。分析と改善提案までが1つの商材です。

  1. 計測:どの質問で、どのAIに、何回紹介されたか。AIの回答は毎回変わるので、同じ質問を複数回聞いて記録します。
  2. 分析:なぜ紹介されないのか。紹介された競合、AIが参考にしたサイト、回答の中の事実の誤りから、原因の仮説を立てます。
  3. 改善提案:誰が・何を・いつやるか。お店がやること、代理店がやることに分けて並べます(この記事では「改善シート」と呼びます)。

計測の結果だけを渡すと、数字が良ければ「もう十分」、悪ければ「効果がない」と受け取られがちで、続けてもらう理由になりにくくなります。分析と改善提案があれば、毎月の報告が「次にやること」の打ち合わせになり、MEOの運用と同じように継続の理由になります。

店舗のAI検索で見るもの(工務店の例)

質問は「型」で分けて選ぶ

お店の名前を入れた質問(指名検索)で紹介されるのは当然なので、店名を入れない質問で見ます。横浜の工務店では、次の5つの型で聞いています。

  • おすすめ:横浜でおすすめの工務店を教えて
  • 目的:横浜で注文住宅やリフォームに強い工務店は?
  • 条件:横浜で、土日も相談できる工務店を教えて
  • 評判:横浜で口コミの評判がいい工務店は?
  • 初めての安心:横浜で初めての家づくりでも安心して相談できる工務店を教えて

AIごとに、参考にする場所が違う

10業種の調査で、回答の根拠になったサイトの種類を数えると、AIごとに大きく違いました(1回の回答に複数のサイトが付くため、合計は100%になりません)。

根拠になったサイトOpenAIGeminiGoogleのAIモード
店舗の公式サイト62.0%52.4%16.2%
Googleマップ・Google上の店舗情報27.6%対象外84.7%
予約・口コミのポータルサイト21.1%74.2%32.7%

出典:3つのAIの推薦はどれだけ重なるか(2026年10月2日、10業種・30調査)。Geminiは回答にGoogleマップを引用元として示さないため「対象外」。

2つのAIで同じ店が紹介される割合も18.6〜29.2%にとどまりました。1つのAIだけを見て「紹介されている/いない」と判断せず、3つのAIを並べて見る必要があります。

改善提案の中身(改善シートの例)

紹介されない質問ごとに「答えになる情報がどこにもない」状態を探し、埋めていきます。

  • 紹介されない質問に答えるページ:工務店なら「注文住宅」「リフォーム」それぞれの施工事例ページ。AIがすすめた競合が持っていて、自社にないものを探します。
  • 古い情報を直す:AIの回答に「土日は相談できない」など事実と違う記載があれば、引用元のポータルサイトの情報を直します。
  • 機械が読める形にする:公式サイトに、住所・電話・営業時間などの構造化データ(検索エンジンやAIが読み取りやすい形式の記述)を入れます。
  • Google以外の地図:Bing Places・Appleのマップ・Yahoo!プレイスの登録と、表記の統一。
  • 口コミへの返信:横浜の工務店では、マップ上位10店の口コミ返信率は2.7%、星1〜2の口コミ18件への返信は0件でした(横浜の月次調査)。返信は、店がきちんと運営されている材料になります。

業種ごとの表現の決まりにも注意が要ります。工務店・リフォームでは「地域最安」「必ず安くなる」など根拠のない表現(景品表示法)、整体院やクリニックでは医療広告の決まりに触れる表現を、文例に入れないようにします。

自社で作るか、OEMで出すか

AI検索対策の仕組みを用意する方法は、大きく3つあります。

比べること自社で開発する市販のツールを使うOEM(自社の名前で出す)
始めるまでの手間大きい(AIの利用契約・開発・画面づくり)小さい小さい
AIの仕様変更への対応自社で対応ツール側提供元
お店に見せる名前自社ツールの名前が出ることが多い自社
店舗向けの改善提案自社で作る企業サイト向けが多く、店舗向けは少ない提供元しだい(要確認)
向いている会社開発の体制がある自社で使う・分析できる人がいるお店への提案と運用に集中したい

市販のAI検索の計測ツールは、企業サイト(BtoB)を想定したものが多く見られます。店舗の場合は、Googleマップやポータルサイト、口コミが根拠に入るため、企業サイト向けの分析だけでは改善提案まで落とし込みにくい点に注意します。

OEMを選ぶ前に確認する6つのこと

  1. お店に渡す画面・レポートに、提供元ではなく自社の名前・ロゴが出るか
  2. 1店舗から始められるか(最初から多くの店舗数を求められないか)
  3. 3つのAIを、同じ質問で複数回計測しているか(1回の結果で判断していないか)
  4. AIが参考にしたサイトまで見えるか(直す場所が分かるか)
  5. 改善提案(誰が何をやるか)まで出るか、店舗の業種の表現の決まりに配慮しているか
  6. 解約したときのデータの扱いと、提供元がお店に直接営業しない約束があるか

実際の画面で確認する

SPOT-ONEでは、ここまでの計測・分析・改善シート・お店に渡す資料を、代理店の名前・ロゴで提供しています(エラバレAI パートナー)。工務店を例にした見本の画面を公開しているので、サマリーから改善シート、お店に渡す資料までの流れを確認できます。

デモは仮想データです。画面右下の「話を聞いてみる」から、料金や機能のご質問を送れます。結果は各AIサービスのAPIを通じた参考値で、AIでの表示や順位を保証するものではありません。

よくある質問

AIでの紹介や順位は保証できますか?

保証はできません。AIの回答は同じ質問でも毎回変わり、仕組みも公開されていません。お店の情報を正しく整え、質問に答えるページを増やすことで、紹介される機会を増やす取り組みとして説明するのが安全です。

どんな業種のお店に向いていますか?

単価が高く、お客様が比べてから選ぶ業種(工務店・リフォーム、士業、クリニック、専門店など)は、AIに相談される場面が多く、改善提案の価値が伝わりやすい傾向があります。飲食店のように件数が多く単価が低い業種は、口コミとGoogleマップの対策を中心にしたほうが合うことがあります。

MEOの契約がないお店にも提案できますか?

できます。AI検索対策は、Googleビジネスプロフィールだけでなく、公式サイト・ポータルサイト・口コミなど複数の情報源をそろえる仕事です。MEOの契約がなくても、計測と改善シートから始められます。

お店にはどう説明すればいいですか?

数字は「先月との差」だけを伝え、課題は1つ、やることは2つまでに絞ると伝わりやすくなります。専門用語は使わず、「AIに『○○でおすすめの工務店』と聞いたときに、紹介される回数が増えたか」で話します。

関連ページ:店舗のAI検索対策とは/地域×業種別AI選出調査/工務店のAI検索対策・MEO対策